あまり知られていないであろう、じゃれ本をご存知だろうか?
じゃれ本とは、数珠繋ぎで小説(物語)を作る遊びです。
しかし、単なる数珠繋ぎではなく、じゃれ本特有のルールで繋いでいきます。
(これがめっちゃ面白い!)
今回はじゃれ本の詳しい解説と、オンラインでの楽しみ方・検証結果を公開します。
じゃれ本とは?
じゃれ本とは短文で物語を書き、次の人にその後の展開を繋げていくリレー形式の小説遊びです。
しかし、ただ繋げていくわけではなく、次の人は直前の人の書いた物語しか読めません。
複数人で繋いでいくと、「何故こんな展開に?」と、繋いでいく物語を楽しみながら、一つの作品を完成させる遊びです。
じゃれ本の遊び方
まずはこの「じゃれ本」の遊び方を紹介します。
じゃれ本の基本情報
- 参加人数:3~8名
- 年齢:10歳以上が目安
- プレイ時間:30~45分程度
「題名(タイトル)」を全員で決めます。
パッと思い付いた名詞を10個書き出し、その内の1つを投票(多数決)で決めましょう。
例えば、マヨネーズ/スマホ/駅/合法/暗号通貨/薬/おっさん/花札/打上花火/ほふく前進
ピックアップするワードのジャンルが異なる方が面白い。
1つのワードが決まれば、そのワードに対してイメージできる言葉を5つ書き出します。
例えば、「打上花火」というワードなら「夏」「祭り」「夜」「浴衣」「青春」など。
その内の1つを選び、前述の10個の名詞と組み合わせれば題名が完成になります。
(例:マヨネーズの青春)
(この題名は全員が知ることができます。)
最初の人は、題名を見て物語を考えます。
2番目の人は、最初の人が書いた物語を読んで、次の展開を書きます。
3番目の人は、2番目の人が書いた物語を読んで、次の展開を書きます。
この作業を人数で繰り返し行います。
次の人は、直前の書き手の物語しか読めないので、それまでにとんな展開だったのかを知ることができません。
直前の物語から予想しながら、あるいは全く異なる話に繋げるのも自由。
8ページ目の人が最終になるので、その人がストーリーを完結させます。
具体的なやり方はこのようになりますが、基本的には「自由」にやって良いので、ルールは個人で勝手に作っちゃても問題ないです。
強いて言うならば、「楽しむこと」がルールである。
めっちゃええこと言うたわ!今の確実に名言やな!
まぁ自分で言ってる時点で終わってるけどな
オンラインでじゃれ本を楽しむ方法
とても魅力的なゲーム「じゃれ本」、しかし人数と場所が必要になります。
筆者はリアルな友達が少ないので、このゲームをリアルで楽しむ機会は少ない…
リアル友達、略して「リア友」は随時募集中
しかし、ZoomやTwitterなどを通じて、このゲームを楽しむこともできます!
バーチャルで現実逃避が一番やもんな
Zoomで楽しむ方法
Zoomを使えば、ほとんどリアルに近い状態で、じゃれ本を楽しむことができます。
不特定多数の参加者を募る場合、ブレイクアウトルーム機能で人数を振り分けることも可能で、基本的なやり方は、じゃれ本のルールそのままで遊べます。
Zoomにはチャット機能があり、指定した相手のみに文章を送信することが可能で、制限時間内に次の人へ回すイメージです。
時間が迫る恐怖?と周囲のヤジが飛び交う中、いかに集中して物語を書けるか、そして物語を無視したキラーパスなど、盛り上がること間違いない。
Twitterで楽しむ方法
じゃれ本は基本的に文章のやり取りが主な楽しみ方。
私はZoomでの参加が初じゃれ本ですが、Twitterでも楽しめんじゃね?ってことで募集を掛けてみます。
まだ一回しかやったことないからな
めっちゃ慣れたように紹介してるのにな
Twitterで「じゃれ本」注意点
TwitterのDM(ダイレクトメッセージ)機能を利用してじゃれ本を行う場合、DMの通知機能をONにしましょう。
※通知機能がOFFのままだと、DMがリアルタイムで通知されません。
Twitterでのじゃれ本を楽しむ手順(一例)
1.まず、「じゃれ本オンラインやるから集まれ」と暇な人を募集する。
【 告知 】
— すけさん@カメラ親父 (@sukesan_1990) May 11, 2020
数珠繋ぎのリレー小説
【 じゃれ本 】
Twitterでやってみます🤩
お暇な方はぜひ、ご参加をお願いします🙆
【 日時 】
5/16(土) 22時~(予定)
約1.5~2時間目安です!
やり方は下記にまとめてるので、ご一読を☺️#じゃれ本 #企画 #ブログ仲間募集https://t.co/jtm77Ycazv
2.集まった参加者をグループDMでまとめ、グループの雑談・告知掲示板(以下、掲示板)として使う。
3.掲示板で前述した方法で「題名」を決める。Googleフォームで事前にアンケートを作っておくと便利です。
4.題名が決まったら、物語を回す順序を決めて、各参加者は自分の次の人の個別DMを用意。
5.スタート後は2分(執筆時間90秒:送信30秒)の制限時間で、決められた順序で次の人にDMで回す。
(送る人を間違えないように注意)
オンラインでやる場合、「参加者×2分×2周=開催時間」が目安ですが、参加者の人数次第では、投入するじゃれ本の数や周数を増やしても面白い。
6.定めた周数回れば掲示板に戻り、1人目から順序通りに掲示板で書いた文章を公開していく。
完成したじゃれ本の一例
結局、どんな物語になるかは参加者次第。
かなり高度なものから、途中で誰かがふざけだすと、思わぬ傑作にもなる。
今回紹介するのは、Zoomでじゃれ本をやったときの作例です。
(原文ママで掲載)
【マヨネーズの青春】
【Aさん】
俺は、あいつが好きだ。黄色くて、辛くて、粒粒している。そう、俺との相性が抜群の、、でも、おれはまだアイツに想いを伝えられない。。
【Bさん】
俺はキューピーより、味の素派。
それだけは間違いない。
俺はまだあいつに
【Cさん】
伝えなければならないことがある。負けられない戦いがあるんだ。
【Dさん】
ケチャップとの戦いの勝敗は現在2勝2敗しょうゆちゃんをなんとしてでも勝ち取りたい
【Aさん】
俺はしょうゆうを、嫌いじゃない。むしろ好きだ。
でも、マスタードが本命だ。
【Bさん】
でも俺は、本当はケチャップが好き
実はトマト派の俺は、今日も想いを伝えられずにいる。
トマトよ、愛してる
【Cさん】
でも今日そんな想いを伝えられていなかった過去とは決別し、ついに告白をすると決めた。真っ赤な君に。
【Dさん】
しかし俺はふと気づいた、そんなにしょうゆちゃんのことが好きじゃないことを、そうだ俺が好きなのはケチャップだ!長い戦いで恋をしてしまった…この夏君に恋した時間を忘れない
“マスタードが好き”にもっていきたい人と、”ケチャップが好き”にもっていきたい人で矛盾するw
そして突然、「しょうゆちゃん」なる人物?が増えたり…
とりあえず、最後は美談に強制的にまとまった物語になってます。
Zoomでじゃれ本を行った際は、4人(または3人)1グループの全4グループで物語を繋げました。
個人的に面白いと思った、もう1作品を紹介します。
【マヨネーズの青春】
【Aさん】
恋焦がれた彼が目の前にいる。大好物のマヨネーズを使って料理がしたい!胃袋を掴むのだ!でも、彼は、
【Bさん】
そのマヨネーズを食べてしまうと、わたしの元を去ってしまう。かれをつなぎとめる特別なマヨネーズをなんとかつくらないと。。。その伝説のマヨネーズはあそこにある
【Cさん】
あの宮殿に行きさえすれば手に入る!でもあそこには大蛇が!絶対に負けてしまう!あのミラクルドリンを飲むぞ!じいちゃんの残したあのドリンク。いざ、大蛇との決闘だ!あのマヨネーズのために!早速飲み込まれそう!
【Aさん】
うわあああ
秘伝のケチャップを飲んだのに、大蛇に飲み込まれてしまった。なんだここは、、、クリーム色のぷよぷよしたお腹の中だ。
【Bさん】
は、まさか、これが真の本当のマヨネーズ。このプヨピヨしたやつが、彼が求めていたマヨネーズだ!
【Cさん】
まさか動きのあるマヨとは。意外性にもほどがある。だがこれさえあれば、彼女は俺のものだ。あれを持ち帰って、彼女に伝えよう。ずっと俺は、伝えたかったんだ。マヨがとろけるほどにお前を愛してると!
めっちゃ出だし良かったのに、次の展開でRPGにされてますw
なぜか彼にマヨ料理を作ってあげる話から、大蛇との戦闘に繋がっています。
後で見返しても傑作やわ
じゃれ本まとめ
じゃれ本はシンプルかつ自由で、新しいルールを付加しても楽しいです。
ただシンプルゆえに、「じゃれ本」がなくても遊べてしまいます。
クリエイター支援のためにも、オンラインで遊ぶ際は、主催者だけでも構わないので、「じゃれ本」を買ってもらえれば幸いです。
※アフィリエイトリンクではありません。
今まで読んだことのない、完全オリジナルストーリーをみんなの手で。
じゃれ本は電気も使わずどこでもできるので、ぜひ遊んでみてください。
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